ウボンのバスは5B

宿の戻ってホテルのカウンターに尋ねる。
「明日は、スリンに行きたい、汽車の時間教えて下さい」 「ワカリマセン、ワカリマセン」
汽車の時間が判らないのではなく、私の流暢な英語が解せないのだ。
時間も有るし、一寸、動きたくなった。
外に出て、トゥクゥク、 「駅まで、幾ら?」 「50」 「20」 「40」
案内書に有る、トゥクトゥクで 「40と言ったら高いと思え」 を実行している。
傍らの2台とも「20」で首を横に振る。
別に急ぐ旅ではない、丁度、傍にバスが停まった。
高校生らしき男の子に尋ねると、
「駅へ行きます」
驚いたのは日本語が話せる。
バスに乗り込むと、支払いの方法が判らない。
さっきの高校生が、 「5B」 と、5B硬貨をかざして教えてくれた。
バスが動き出すと、駅まで結構な距離だ。
ウボン駅はタイ最東端の終着駅、中々立派な駅だ。



駅の窓口で、申し込む。 「明日のスリン、ファーストクラス、AC付き」
「明日来い」 と言ってるようだ。
構内をブラつくと、BOOKING SERVICEの看板が目に入った。
明日の予約を申し入れると、コンピューターを弄っている男性、
「明日のスリン行き、AC付きは、午後4時しかない」
4時だとスリン着きは午後6時半、明るい内に着くのが旅の鉄則には一寸遅い。
あとは、13時25分発のAC無し3等。 タイのAC無しは恐ろしい。
ホームに小奇麗な列車が見える、 「あれが3等か?」 と尋ねる。
「そうだ」 中国の列車を想定していたが、それ程酷くは無いようだ。
意を決して予約を済ませ、トゥクトゥクの溜まり場へ、



地図を示すと7、8人が寄ってきて喧喧諤諤。
「幾ら?」 「50」 「30」 全員が首を横に振る。
「40」 と言うと、リーダーらしきが皆の顔を見渡す。
中の一人が、 「OK、まあ、しょうがねーや」 と言った風に引き受ける。
さっきのバスの距離からしたら余り良い仕事では無いようだ。
大きな橋を渡った所で降ろしてもらう。
隅田川位の川、ムーンリバーと言う洒落た名だ。
川辺りの屋台で鶏の羽肉入りラーメンでビール。


ウボン博物館

翌朝、ウボンを離れる前にウボン博物館を覗く。
タイの歴史は全く無知だが、





魅力的な仏像、



古い織物、魚や動物を捕る道具等が目に付く。





船も。



楽器も、
タイアルファベットの石碑も。

   帰り際、トクトクを待っていると、
ベンベーの小父さんが、 「駅まで送ってやるよ」 とドアーを開ける。
車の中は車の部品、装飾品でいっぱいだ。
タイ中をセールスしてるのだそうだ。
何処にも親切な人がいるもんだ
「good business!」 「good trip!」 手を振ってお別れだ。
一時間も早く着いてしまった。
キップを買ってホームの売店でビール、
ここの売店には、日用雑貨、食料、飲物、スーパーの如くだ。
売店の女の子が、 「今、止まってる列車もスリンに行くよ」 と教えてくれた。



続く  

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